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2010年03月11日

議員秘書の労働実態がラジオで赤裸々に

昨日の午前8時半頃、車の中でラジオを来ていましたら鳩山総理の元秘書という方が、秘書時代のいろいろなエピソードを語っておられました。

なんでも、早朝から深夜まで書生や丁稚奉公みたいに雑用をさせられており、議員の車の運転手をする前は、奥さんの車の運転手などをしていたという。休日などほとんどなく、1年に1日あった程度だという。

あまりにも過酷で、体調をこわす秘書もいたようです。

議員秘書という仕事はたいへんな仕事だという思いを強くしたのですが、それでも秘書になろうとする人が多いのは、有名な議員の秘書をしていたという履歴が、あとあと意味をもつのだそうです。市会議員に立候補するにしても有名国会議員の秘書をしていたという経歴が当選を後押しするのだそうです。

河村たかし名古屋市長が朝ズバで話をしていましたが、議員はもともとボランティア精神が必要であり、職業としてや世襲として議員をやるものじゃない。年間報酬800万円でも世界的にも高い方であり、他の本業を持ちながら年間50万円でもいいのだという主張には、なるほどと思いました。

現状はというと、議員という地位に固執するあまり、秘書が不正しても議員はなかなか辞めようとしません。そこにはボランティア精神というより、議員特権を失いたくないといった私利私欲しか見えてきません。

ふと、労働基準法に照らして鳩山総理の秘書の過重労働が法違反ではないか、と考えてみました。労基法41条2号に、「機密の事務を取り扱う者」は労働時間法制を適用しない旨の規定があります。

「機密の事務を取り扱う者」とは正に「秘書」など、職務が経営者又は監督若しくは監理の地位にある者の活動と一体不可分であって、厳格な労働時間管理になじまない者を言います。

議員の秘書がこの労基法41条2号に定めるところの「機密の事務を取り扱う者」に該当するかどうかの議論は他に譲るとして、仮に該当すると仮定しても、あまりにも過酷な労働時間であり、実際に体調をこわす人が存在することは、健康配慮義務違反を指摘されてしかるべきであろう。

鳩山総理としては自らが労基法違反や健康配慮義務違反をしているなどとは考えてもいないことだと思います。おじいさんの世代から脈々と受け継がれてきた議員秘書の処遇であり、なんの疑問も感じずに受け継いできたのでしょう。

しかし、庶民である私達としては、この首相の元では私達の生活は良くならないのではないか、と感じざるを得ませんね。

総理は自分の足元から、人として本当にこれでいいのかということを問い直さなければならないと思います。



sinojimu at 19:34|PermalinkComments(0)TrackBack(2)この記事をクリップ!言いたか放題 | 長時間労働

2010年03月08日

業績不振だから君を解雇する。理解してくれ?

年度末だからでしょうか。このところ解雇の相談が毎日複数件あります。不況の影響が業種を問わず、今や従業員の雇用を脅かしています。

そこで、事業主の立場でちょっと考えてみましょう。

解雇よりは賃金カットを実施して、雇用を守ろうとするか。あるいはやむなく人員削減を選択し、合理的な人選を行って解雇するか。大いに迷うところです。

企業の外部・内部環境など様々な実情を考慮して決定しなければなりません。いずれにしても決断を下したなら、適正な手順と手続きを踏まなければなりません。そうでなければ、必ず紛争となり、裁判とまでいかなくても労働局のあっせんや労働委員会あっせん、はたまた労働審判などとなるでしょう。

小さな企業の場合、経営者の決断それ自体が無理な決断である場合が多い。無理を通そうとするから従業員が納得せず、紛争となっているのです。無理や無茶をなぜやろうとするか。それは労働法に無知なだけだと思われます。

従業員の納得は関係なく、解雇は事業主の都合でできると勘違いしておられるようです。業績不振による解雇は通常の解雇とは根本的に違うのです。解雇される従業員側に起因する解雇理由が無いわけですので、誠意をもって説明し、協議を行ってからでしか解雇をしてはいけません。

協議をしても物別れになる可能性が高くても、協議をしたという事実を積み重ねることが大切です。いきなり文書で「業績不振だから君を解雇する。理解してくれ」では、理解できるはずがありません。なぜ解雇を決定する前に理解を求めなかったのか、が厳しく問われます。

いちばんいけないのは、業績不振による解雇であるのにそれを言わず、特定の従業員を狙い撃ちにして能力不足や協調性がないなどと退職強要を行うことです。提訴されたら必ず負けます。解雇無効となるだけでなく、人格権侵害で慰謝料まで支払わなければならなくなります。

業績不振で解雇を考えるときこそ、社労士や弁護士に相談する意味があると思います。顧問の社労士がいないときにはスポット契約ででも助言を求める価値があると思います。



sinojimu at 19:33|PermalinkComments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!解雇 | 労働条件の不利益変更

2010年03月04日

賃金カットを安易に行っている変な状況

マスコミの記者さんへ。こと労働問題についてはよく考えて記事を書いてください。生半可な知識や誤解でもって書かれた記事をよく目にしますが、害悪以外の何者でもない。

賃金カットが簡単にできるように読み取れる記事、朝日新聞でこの間読みました。なんか、将来国民全員への番号制が実現した場合に、家計へ与える影響についてシミュレーションしたような記事でした。

「景気が悪いので給料はカットされるに決まっているし、以下省略」といった書き出しでした。

マスコミがこういう記事を書くから企業が、社員の賃金はカットできるのだ、と誤解してしまう、というか勝手な理解をしてしまうのである。

小規模零細企業ならともかく、労働法についてよく勉強している人事部を擁する大手企業ならそういうことはない、と思いきや、あるんですよ、これが。労働組合のない中堅企業の場合はやりたい放題といった感じです。

社長の口から「君たちの給料を来月から1割カットする。全員だ。文句あるやつは辞めてよい」という言い方が、いとも自然に出てくることが不思議で仕方がありません。ドラマを見たり、新聞や雑誌などにそう言うシーンがよくあるのかも、と思っています。

賃金の切り下げは違法です。例外がわずかにありますが、基本的に同意を取らなければなりません。それも、圧力をかけての同意ではなくほんとの同意を。参考:賃金の切下げが可能な場合とは

会社の業績の悪さを数字を挙げて説明し、社員にお詫びし「申し訳ないが1割カットさせてくれ。1年後には元に戻すから。みんなでこの苦境を乗り切ろう」と説明し、そして一人ひとりと面談し事情等を聞いた上で同意書をもらう、という手法を取らなければなりません。

最近は1割どころか3割カットされそうだ、という相談が複数あります。応じなければ辞めていい、と実質的な退職強要が行われてます。

もっと労使問題に関して勉強する必要があるようです。マスコミも、事業主の皆さんも、そして私自身も。。。 労働は生活のベースであり、人間としての根源となるものです。働く権利を大切にしましょう。

子供を育て、学校にやっているお父さんの給料を1割カットすることは、子どもが学校を辞めなければならない事態になったり、夫婦離婚の危機になることもあるのです。

母子家庭の母の場合は、さらに深刻な生活困窮を招きます。賃金生活者の平和な家庭と働く権利を奪わないで下さい。



sinojimu at 20:00|PermalinkComments(0)TrackBack(1)この記事をクリップ!労働条件の不利益変更 | 労働問題、労働相談

2010年03月03日

新語「カンパラ」は、役人による市民へのいじめ

セクハラ、パワハラ、アカハラという言葉がありますが、私はここで新語「カンパラ」を提案したいと思います。

カンパラとは官僚など役人から受けるハラスメントのこと。行政機関としての権力を背景に陰湿ないじめやいやがらせを市民に行うことをいいます。特に、厚生労働省関係では社労士が被害にあっているようです。

はっきりと言わないのが特徴で、オブラートにくるんで微妙な言い回しをしてきます。さすがに難関の公務員試験を通過した人たちであり、ボキャブラリーが豊富です。言われた後でよく考えると、自分が馬鹿にされていたことがじわっとわかってきます。

一昔前は、社会保険事務所の役人さんがその典型でした。今はもう存在しません。「社労士さんはいいとこ取りなので」と、社労士業そのものを批判されたことがあります。また、私が社労士受験勉強中のころ中福岡社会保険事務所を訪ねたとき、「用紙? あそこにあるでしょう、ほらあそこ!」「どこでしょうか?」「あ、社労士さんではないんですか。社労士さんだと思っていました」。そんなに社労士という資格者は社会保険事務所に軽んじられているんだ、と感じたものでした。

労働基準監督署については先日からたびたびこのブログで書いているとおりです。中でも、特定社労士の私が居る前で「民事で争うなら他の専門家を探された方がいいのではないですか」と私の依頼者に言ったことです。あとで考えると私が馬鹿にされたことがわかり、じわっと怒りがわき上がってきました。これこそまさに「カンパラ」です。

また、以前対応してくれた労働基準監督官の名前を聞いていなかったため、「○月○日に対応していただいた監督官は居られますか」と窓口に告げたところ「うちは指名制はとっていませんので」と言われました。「え? 指名制?」
「指名制」という言葉を、私を煙に巻く用語として使っているのです。

後でじっくり考えると私(社労士)が馬鹿にされていたとしか考えられません。一般市民にはこういう言い方はしないでしょう。

また、昨日は雇用能力開発機構の福岡センターで、「社労士さんに説明してもねぇ。事業主さんに理解してもらわないとなんにもなりませんので、事業主を連れてきていただければ説明しますよ」と言われました。なんとか説明は受けることができましたが、目的としていた助成金の資料を求めたところ「社労士には渡せません。事業主さんには渡します」などと言われ、すごすごと帰ってきました。相談が終わったのが12時を10分ほど過ぎており、その人が言った言葉が「おかげで私の昼休みが短くなってしまったわ」。

事務所に帰って、その理不尽さに納得がいかず怒りがこみ上げ、今日社労士会に相談したところ、会として動いていただけることになりました。

社労士受験勉強中の方々へ、実際は役所において社労士の評価はこの程度です。
同業者の方々へ、少しでも役所から社労士をネグレクトするような言動をされたときは、すぐに社労士会に相談しましょう。役人の横暴には組織で対抗しましょう。
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後で追加↓
「カンパラ」よりは、「ガバハラ」の方がイメージしやすいように思います。
Government(政府、狭義では、行政機関)によるハラスメントという意味です。
「私は昨日、労基署からガバハラを受けました」といった使い方をしましょう。



sinojimu at 20:24|PermalinkComments(8)TrackBack(1)この記事をクリップ!言いたか放題 | 社労士業界

2010年03月01日

和解契約の不履行なら裁判だ

あっせんで和解しても、労働審判で確定しても、相手が支払ってくれるまでは目的を達成したとはいえません。

私が代理した、又は支援した労働事件で、相手方が期限までに支払ってくれない事態がこのところ続いています。

往生際が悪いのか、「ないものは支払えない」と開き直っているのか、逃れられるものなら逃れたいと思っているのか、はたまた取れるものなら取ってみよと、差し押さえされるまで自分からは払わないとのメッセージなのか。

こんな奴らの名誉やプライバシーなど保護するに値するとは思えないので、ブログで実の会社名を紹介したくなる誘惑に駆られます。しかし、墓穴を掘ってはいけませんので早まったことは止めたいと思います。

あっせんでの和解は「債務名義」がないので、履行してくれないときには裁判しかないようです。裁判したら公開されますので、提訴したことをマスコミには流さないにしても街頭で応援要請ビラを配布しても問題にはならないのでは、などと妄想しています。

それに対して労働審判は裁判上の和解ですから「債務名義」があるので、裁判を経ずに差し押えなど強制執行を行うことができます。

あっせんも労働審判も非公開で行われることから、受ける方の企業としては裁判になるよりはメリットがあります。せっかくあっせんで和解したのに(非公開で解決しているのに)、和解条項を守らなければ、裁判で公開の上で再度争わなければならなくなります。

「まさか裁判まではしてこないだろう」という身勝手な予測が、おそらく思いも寄らぬ痛手を被る結果を招くことになるのである。



sinojimu at 21:23|PermalinkComments(0)TrackBack(1)この記事をクリップ!労働局あっせん | 労働審判
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